『本を読みたいのに、読めない』
『忙しくて、読書をする時間がない』
『疲れていて、読書をする気力がない』
こんな悩み、持っていませんか?
現実がしんどい時こそ読書をして一時の間だけでも現実逃避したい。
でも、時間や気力がなくて本が読めない。
そんな悩みを持つ人におすすめしたいのが、短編小説です。
短編小説をおすすめする理由は2つ。
- 短いから、まとまった時間がなくても読める
- 短いから、読むのに気力がいらない
この記事では、忙しい時や疲れた時でも気軽に読めるおすすめの短編小説を10冊ご紹介します。
ちょっとした空き時間に読めて気分転換になる本や、ほっこり優しい気持ちになれる本、クスっと笑える本、サクッと読めておもしろい本を集めてみたので、ぜひ読んでみてください。
管理人キノ管理人キノが忙しい時や疲れた時、読んで元気をもらえた本をご紹介します。
- 忙しい時でも読みやすい本が知りたい人
- 疲れた時に元気になれる本が知りたい人
おすすめの短編小説10選
「ぶたぶた」シリーズ/矢崎存美
あらすじ
街なかをピンク色をしたぶたのぬいぐるみが歩き、喋り、食事をしている。おまけに仕事は優秀。彼の名前は、山崎ぶたぶた。そう、彼は生きているのです。ある時は家政夫、またある時はフランス料理の料理人、そしてタクシーの運転手の時も。そんな彼と触れ合ったことで、戸惑いながらも、変化する人たちの姿を描く、ハート・ウォーミング・ノベル。大人気「ぶたぶた」シリーズの原点、登場。
版元ドットコム「ぶたぶた」矢崎存美(徳間書店)



ぶたのぬいぐるみが主人公の短編集です。
(この時点でおもしろくないですか?笑)
1話が短いのですぐに読めるし、ハートウォーミングが話ばかりなので、気力がない時でもサクサク読めます。
ほっこりしたい気分の時におすすめのシリーズです。
また、おいしい食べ物も出てくるので、おいしい小説が好きな人にもおすすめです。



「ぶたぶた」シリーズは全36作あるけど、基本的には順番は気にせず自由に読んでOK!
作者の矢崎先生いわく、なるべく「ぶたぶた」を最初に読んだ方がいいけど、どの作品から読んでも大丈夫とのこと。



ぶたぶたさんは時にはパティシエやシェフ、図書館やラジオ局で働いていたりといろんなシチュエーションがあるので、ぜひ気分に合わせて選んでみてください。
ちなみに私は「ぶたぶたと秘密のアップルパイ」など甘い物が出てくる作品が好きです。
「コンビニたそがれ堂」シリーズ/村山早紀
あらすじ
駅前商店街のはずれ、赤い鳥居が並んでいるあたりに、夕暮れになるとあらわれる不思議なコンビニ「たそがれ堂」。大事な探しものがある人は、必ずここで見つけられるという。今日、その扉をくぐるのは・・・? 慌しく過ぎていく毎日の中で、誰もが覚えのある戸惑いや痛み、矛盾や切なさ。それらすべてをやわらかく受け止めて、昇華させてくれる5つの物語。
Amazon.co.jp「コンビニたそがれ堂」村山早紀(ポプラ社)



語り口がとても優しく、読んでいると自然と心が穏やかになれる本です。
登場人物たちはコンビニたそがれ堂に行くことで、抱えている後悔や悲しみ、不安などを昇華させていくのですが、その様子を読んでいると、私はいつも泣いた後のような心地よさを感じます。
心がトゲトゲしている時に読むと、自然と心を丸くしてくれる。
そんなセラピーみたいな小説です。



「コンビニたそがれ堂」シリーズは全11作あって、読む順番は刊行順でよ。
最初は「コンビニたそがれ堂」から読んでね!
「カフェどんぐりで幸せ朝ごはん」/栗栖ひよ子
あらすじ
鎌倉にある「カフェどんぐり」は、ツリーハウスと広々としたガーデンテラスがある素敵なお店。店主のあさひが作る朝ごはんは、お客様にぴったりの一皿だ。学校に行きたくない気分の女子高生には具だくさんの台湾おにぎり、ブラック企業で疲弊したサラリーマンには滋養たっぷりのスープ、夜もバイトをして夢を追う俳優の卵には甘いミルクレープ――。余裕のない心と身体に染みわたる、とびきりの朝ごはんを召し上がれ。優しくて心温まる連作短編集。
版元ドットコム「カフェどんぐりで幸せ朝ごはん」栗栖ひよ子(KADOKAWA)



押しつけがましさのない優しさと、温かくておいしい朝ごはんが心に沁みる1冊です。
嫌なことが消えてなくなるわけではないけれど、おいしい朝ごはんには『ちょっと頑張ってみようかな』と思わせてくれる力がある。
おいしい朝ごはんを食べた後のように、読んだ後、心が満たされました。
優しい気持ちになりたい時におすすめの作品です。
「満月珈琲店の星詠み」シリーズ/望月麻衣
あらすじ
満月の夜にだけ現れる満月珈琲店では、優しい猫のマスターと星遣いの店員が、極上のスイーツやフードとドリンクで客をもてなす。スランプ中のシナリオ・ライター、不倫未遂のディレクター、恋するIT起業家……マスターは訪問客の星の動きを「詠む」。悩める人々を星はどう導くのか。美しいイラストにインスパイアされた書き下ろし小説。
版元ドットコム「満月珈琲店の星詠み」望月麻衣(文藝春秋)



傷ついている時や、悩んでいる時に心に沁みる本です。
ファンタジックな珈琲店と、おいしそうな食べ物、きれいなイラストと癒される要素満載。
そして、ストーリーに占星術が組み込まれているので、占いが好きな人は楽しめると思います。私はそこまで占いに興味がないのですが、考えるきっかけや参考になっておもしろいなと思いました。
1話は短いけれど、全編通して読む達成感も味わうことができる、おすすめの1冊です。
「木曜日にはココアを」/青山美智子
あらすじ
わたしたちは、知らないうちに誰かを救っている――。川沿いを散歩する、卵焼きを作る、ココアを頼む、ネイルを落とし忘れる……。わたしたちが起こしたなにげない出来事が繋がっていき、最後はひとりの命を救う。小さな喫茶店「マーブル・カフェ」の一杯のココアから始まる12編の連作短編集。読み終わった後、あなたの心も救われるやさしい物語です。
Amazon.co.jp「木曜日にはココアを」青山美智子(宝島社)



カフェでゆっくりココアを飲みたくなる本です。
『これぞ青山美智子作品!』といった感じで、短いけどテーマがしっかりあって、だけど読みやすくて、読んだ後ほっこりできます。
ちょっと苦しいなと思った時にひと休みできる「マーブル・カフェ」のような場所があったらいいなと思わずにいられませんでした。
「お探し物は図書室まで」/青山美智子
あらすじ
2021年本屋大賞第2位!!
版元ドットコム「お探し物は図書室まで」青山美智子(ポプラ社)
「お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?」
仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。
自分が本当に「探している物」に気がつき、明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。



本好きにすすめたい短編集です。
私は気分転換をしたい時、悩みがある時、心がトゲトゲしている時、本を読みます。自分でその時の気分に合う本を選ぶのですが、この作品みたいに司書さんに身の上話をして本を選んでもらえたら素敵だろうなと思いました。
何かに行き詰ったり、自分の人生が取るに足らないものに思えてしまった時に読みたくなる本です。
「ランチのアッコちゃん」シリーズ/柚木麻子
あらすじ
発行部数12万部を超え、著者を一挙に若手人気作家へと押し上げた注目作がついに文庫で登場! 彼氏にフラれて落ち込んでいた派遣社員の澤田三智子は、畏怖する上司、通称“アッコ女史”こと黒川敦子部長から突然、一週間のランチ交換を命じられる。表題作ほか、「読むと元気になる!」と絶賛され、本屋大賞にもノミネートされたビタミン小説。
Amazon.co.jp「ランチのアッコちゃん」柚木麻子(双葉社)



『おいしいごはんを食べて私も頑張ろう!』と元気になれる小説です。
食べ物の描写がとてもおいしそうなので、元気がない時でもおいしいごはんが食べたくなります。
また、収録されている4話全てがハートウォーミングが話なので、温かい読後感を味わえます。
ちょっと心配事がある時、元気を出すために読みたくなる作品です。
「飲めば都」/北村薫
あらすじ
日々読み、日々飲む。書に酔い、酒に酔う。新入社員時代の失敗、先輩方とのおつきあい、人生のたいせつなことを本とお酒に教わった-文芸編集女子小酒井都さんの酒とゲラの日々…本を愛して酒を飲む、タガを外して人と会う、酒女子の恋の顛末は?リアルな恋のものがたり。
版元ドットコム「飲めば都」北村薫(新潮社)



お酒の失敗談と出版社での仕事の話が9割の、クスクス笑える作品です。
お酒を嗜む人はきっと好きな小説だと思います。
クスっと笑える話が多いのですが、時々切ない恋の話があったり、ほろ苦い友情の話があったりと、妙にリアルでエッセイを読んでいるような気分になれます。
仕事で失敗した時でも『都さんの失敗に比べたら…』と元気をもらえるかもしれません。
「ラブコメ今昔」
あらすじ
突っ走り系広報自衛官の女子が鬼上官に迫るのは、「奥様とのナレソメ」。双方一歩もひかない攻防戦の行方は!? 表題作ほか、恋に恋するすべての人に贈る”制服ラブコメ”決定版、ついに文庫で登場!
版元ドットコム「ラブコメ今昔」有川浩(KADOKAWA)



短編集なのにしっかりキュンキュンさせてくれる1冊です。
自衛官の恋模様を描いた作品なのですが、硬派で真面目な職業の人たちが一生懸命恋する姿に、読んでいるとニヤニヤしてしまいます。
そして厳しい現実に立ち向かう彼ら彼女らを、心から応援したくなります。
恋愛特有の切なさと、甘々な恋人たちや夫婦の絆、仕事に対する誇りを感じることができるおすすめの短編集です。
読んだらきっと元気になれるはず!
「アリバイ崩し承ります」/大山誠一郎
あらすじ
時計屋店主の美谷時乃は、時計の修理はもちろん、アリバイ崩しを行う。刑事が依頼すると…。本格ミステリーベスト10、第1位!
版元ドットコム「アリバイ崩し承ります」大山誠一郎(実業之日本社)



疲れてて小難しい話は読みたくないけど、ミステリーが読みたい気分の時におすすめの作品です。
1話が短くて文章も読みやすいので、サクサク読めます。
なのに使われているトリックは超本格的!ミステリー好きも満足できる内容です。
変に凝ったところがないので時間的にも心理的にも深入りさせられることがなく、謎解きを軽く楽しみたい時にピッタリだと思いました。
まとめ
今回は、疲れた時でも読めるおすすめの短編集を10冊選んでご紹介しました。
電車の移動時間や寝る前のちょっとした時間で1話読めてしまうボリュームのものばかりなので、忙しい時でも読みやすいと思います。
また、ハートウォーミングな話やクスっと笑える話が多いので、疲れている時に読むと元気になれると思います。
気になる作品が1つでもあったらうれしいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。









